この衝動の名を知っているか

 

無防備に晒された人体の急所にいつも目を奪われる。

大柄な成人男性の手だったら捻り潰せてしまいそうな骨張ったその華奢な首。

跳ね上がった銀色の髪先が身動きするたびに微かに揺れて後頭部から続くその白い肌を掠めて元の位置に戻っていくのを見る度にどうしようもない衝動に駆られて、だがどうすればいいのか分からず身動きが取れなくなるのだ。

例えばその細い首根を掴まえてこの畏怖の光を宿す手で絞めたいのかと言えばそうではなく、掻き切って溢れる赤を浴びたいのかと言われればそれも違う。

そうではないのだ。

そうではなくて、その色素が欠乏したかのような真っ白な皮膚。浮き上がった筋が造り出す隆起の陰。獲物の味を確かめる肉食獣のように、その窪みに舌を這わせて、舐めて。

嗚呼、そうだ。

噛みつきたいのだ。

舌でその味を知って覚えて、歯で食んでその弾力を感触を確かめたい。

その喉笛を食い千切って、肉片と滲む鉄錆を呑み込んで。きっとそれは眩暈がするほどに甘くて、例えようもないほどの歓喜と熱をつれてくる。

だが殺したいわけではなく、一個の命を屠ることへの高揚ではないのだと言えばお前は笑うだろうか。

湧き上がるこの熱は何だ。

 

なあ、お前は知っているかスクアーロ。

 

答えを求めるようにしていつの間ににか伸びた手の先が、じわりと滲むような暖かな膚に、触れた。

突然の接触に驚き、竦められたその身体の躍動に、炎に怯える獣のように跳び退ったザンザスの指先は、しかし再び誘蛾灯に招き寄せられる羽虫のように頼りなく触れてきて、今度は柔らかい銀糸をも巻き込んでスクアーロの項をくすぐる。

「どしたぁ?御曹司」

惑うような不確かな、つたない手つきで己の髪と項を愛撫と知らずに愛撫する子供に少年は邪魔はしないよう、背後にいるその姿がどうにか眼に出来る程度に小さく首をねじった。

だが返事は返ることなく、ザンザスの指は掌全体に変わり、項から喉咽へ喉咽から頸椎を辿ってまた項へと絶え間なく熱心に膚を撫でていく。

苦しくはない。

急所を晒す事への恐れも警戒も無い。ただざわざわと落ち着かず、酷く据わりが悪い。他人と膚を重ねることを知った少年には物足りず、だが事後の戯れに似て心地よくもある。

「くすぐってぇって」

猫のように眼を細めて、くすくすと小さく笑い声をあげるせいで小刻みにスクアーロの体躯が震える。

拒絶もせずにいとも容易く生殺与奪の権利を与える相手の、規則正しいとくとくとした脈打ちに歯でその振動を直に感じたいと思う。分泌された唾液で口腔は潤っているのに、反対に乾いて張り付くような咽喉が気持ち悪い。餓えにも似たそれにいらいらとして、触れた手をもっと奥まで伸ばしたくて。

己を流し見る銀色の眼球にかかる睫もまた同色で、そんなところまで銀色なのかと痺れた頭で感心する。

吊り上がった目尻のうっすらとした赤に、沸騰してろくに働かなくなった思考でもって、じわじわと掌から伝わる生温い体温に、滲む汗のぬめりにどろどろと溶けてしまいたいと馬鹿なことを考えた。

 

 

 

 

 

子ボス性の目覚め(他に言い方はないのか貴様)

だって身近にあんなえっろい子がいて無防備でさ、常に好き好き愛してるって熱烈ラブコールを口やら目やら全身やらで表されたら落ちますって。どんな純真無垢な子だって何かを感じるね!!

小説表紙、初カラー子スク記念。

もうあのエロ綺麗な子にメロメロですよ。

たまらんね、あの色気!!(そこから離れろ変態め)

ちなみにスク16、ザンさま14くらい(17、15でもいい)

あ、でもいっそ14と12のほうがいいのか(そうだよな、14位だったら性の衝動だと理解できるか)

まあ、どの年齢にしろスクはお初じゃないけどね。剣帝に食われてますがね。

あの子絶対そういう経験は早いと思うの(男女どっちを相手にしろ(は?))